ロシュト産後メゾット
妊娠・出産後の女性は、多かれ少なかれ様々な問題に悩まされることがあります。
例えば、
- 腹筋に力が入らない
- 腹部前部の筋肉の解離
- 会陰部に力が入らない
- 尿漏れ
- 便失禁
- 傷跡の痛み(帝王切開、会陰切開、会陰裂傷)
- 背中と腰の痛み
- 骨盤痛(仙骨、尾骨、恥骨)
- 坐骨神経痛
- 生理痛
- 性交痛
-便秘
- 生理不順
などです。
その他の問題については、個別にご相談ください。
ロシュト産後メゾットは、こういった問題を解決に導き、妊娠・出産後の悩みの
解消と健康な身体を取り戻すお手伝いをいたします。
次のような段階で進めていきます。
1- 骨盤の関節、筋肉、臓器、胃や骨盤の内臓の適切な機能を妨げる緊りや詰まりの解放
2-出産で傷んだ会陰と妊娠で傷んだ腹部の筋肉帯のリハビリ
3- 患者さんと対話、症状の原因、体の仕組みの説明とアドバイス
産後のケアの手段として、会陰筋や腹筋のリハビリを採用している施設は多数ありますが、前段階として、まず体の不調の原因を取り除くことから始めることは稀です。
ケアとリハビリ、それがロシュト産後メゾットの大きな特徴です。
ロシュト産後メゾットは、2010 年から東京に拠点を置くフランス人オステオパス、ヨアン・ロシュトによって確立されました。ヨアン・ロシュトは、フランスでオステオパスの資格を取得した後、婦人科オステオパシーを専門としてきました。
オステオパシーは日本ではあまり知られていませんが、フランスでは一般的で、ほとんどの医療保険会社にカバーされています。(詳細はオステオパシーとは?ページへ)。
また、フランスでは、帝王切開であっても産後の会陰リハビリは無料で、公的機関から出産後のすべての女性に提供されています。
2010年に日本に移住、仕事を開始したロシュト氏は、妊娠や出産に起因した症状に苦しんでいる女性がとても多いことに非常に驚き、胸を痛めました。 若い女性でも、妊娠に関連した尿漏れ、婦人科系器官の痛み、関節痛に悩まされていました。
そういった症状への改善策は与えられず、彼女たちが口にするのは「しかたない、がまんするしかない、女とはそういうもの」という言葉でした。
ロシュト氏は、こういった女性たちの施術をするうちに、単純に関節の詰まりと骨盤内の内臓の張りを解放するだけで、元のメカニズムに戻り、痛みが消えることがよくあることに気付きました。 彼は問題を徹底的に研究し、産後の女性のケアを目的としたメゾットを発案、実証し始めました。 これが完成し、療法士を育て、患者に提供できるようになるまでには、ほぼ 10 年の年月がかかりました。
初回セッション
問診、説明、状態テストを行います。
まず、施術師があなたにいくつか質問をします。 目的は、問題を明確に特定し、その時系列を理解し、病歴や体の状態を知り、そしてもちろん、正しい方向を目指しているかを確認することです。
次に、薄着になっていただき、 体の様子、たとえば、姿勢や腹部の筋肉帯に問題が見て取れるかどうかといった状態を確認します。
それから、いくつかテストをします。 触れて感じることで、施術師は関節の可動性や筋肉の張りを見つけ、問題を引き起こす場所を探し当てます。
その後は着替えて、施術師は体の状態や問題、それを修正する方法、以後のセッションの進め方を説明します。 また、必要と思われるセッションの回数も伝えます。
初回のセッションでは、治療やリハビリは行われません。あなたの体の状態と問題を理解し、メゾットがどのように機能するか説明することを目的としています。
2 回目のセッション
このセッションでは、関節の詰まりや内臓、瘢痕、筋肉の張りの解放に専念します。
施術箇所が多い場合は、このセッションを 2 回に行います。 場合によっては、すべての問題を一度に解決できないこともあり、その場合、次のセッションでも引き続き施術を行います。
ロシュト産後メゾットの流れ
このメゾットは、45 分間のセッションを数回行います。 通常は全6回が基本ですが、症状の
程度により追加のセッションが必要な場合もあります。
各セッションは少なくとも 1 週間空けるのが理想的です。 その間に、自宅でエクササイズを
する必要があります。 エクササイズをなるべく継続できるように、テキストと動画の教材をお渡しします。
セッションの服装は基本的に下着姿で、 施術師は全員女性です。
メゾットには基本となる手順がありますが、各患者さんごとに綿密に対応した方法で行います。
3回目のセッション
このセッションでは、施術者が会陰部とは何か、どんな機能を果たすのかを説明します。 まずは筋肉の位置を特定し、視覚化し、感じてから、筋肉ごとに収縮させる方法を学びます。 その後、実際のリハビリテーションを始めます。 自宅でできる練習方法や、次回のセッションまで毎日実践することを伝えます。
4 回目のセッション
3回目の続きを行います。会陰部の前回とは違う部分の、リハビリテーションに取り組んでいきます。
5 回目のセッション
会陰部の残りの筋肉を知り、リハビリテーションを完了します。
次に、腹部の筋肉帯の仕組み、平らなお腹や腹筋を動かす感覚を取り戻す方法、腹筋のリハビリ方法について説明します。 また、自宅でできるエクササイズもご紹介します。
6 番目のセッション
会陰、腹部の筋肉、横隔膜を一緒に動かす方法を学びます。 最終的なアドバイスや説明をします。
メゾットのステップの 1 つ1つ確実に習得するには、1 回のセッションと 1 週間間隔では不十分な場合があります。 この場合、次の週は再びこのステップに当てられます。
このため、メゾットは 6 回を超える場合があります。
知っておくべき重要な点
- 会陰切開または会陰裂傷の傷跡は、出産後 1 週間以上、敏感な状態が続くことは良い兆候ではありません。
痛みがあるかどうかということではなく、違和感がある状態が続くことです。 傷跡の存在を 1 週間以上感じている場合、傷跡が硬くなって柔軟性に欠けており、会陰筋や尾骨と仙骨の動きを妨げたり、性交痛を引き起こしたりする可能性があります。
医学的な観点からは、傷跡はきちんと治癒しているように見えますが、多くの問題を引き起こす可能性があります。 たとえ何か月、あるいは何年も傷跡をまったく感じなかったとしても、その後一切問題が起こらないという意味ではありません。
- 遅すぎることはありません。 このメゾットは、出産後何年も経っても有用です。
- 妊娠前の体重と産前脂肪率が戻ったのに、お腹周りが元に戻っていない場合、それは腹部の筋肉帯が正しく機能しなくなっているためです。 腹筋を鍛えるトレーニングはたくさんできますが、問題は腹直筋や腹横筋の筋肉の量ではないため、お腹の見た目はわずかに変わるだけです。 さらに悪化する可能性もあります。 横筋の正常な機能を取り戻すには、横筋のリハビリをする必要があります。
- 軽度の腹筋離開は、迅速に対応すれば修正できる可能性があります。
- 会陰の筋肉が正しく機能するのを妨げているすべての閉塞や張りを最初に取り除かずに会陰の筋肉をリハビリしても、会陰は最適に機能することはできません。